真っ暗の中に赤々と浮かび上がる「大」の字と云えば、
お馴染み真夏の風物詩「大文字焼き」にて、
扨、世に評判なれば良く見て話のネタにせんと目を凝らせば、
艶々と「大」の字迄掛かる翳ませる照り返しの更に退いて能く能く見れば、
両脇に溌墨淋漓たる条々を控える黒くて横長が球体たるは、
うさ犬お兄ちゃんほんまるがお鼻に映じたる状也。
裏山にて焚かれる大文字の送り火を縁側で見遣るうさ犬ファミリーの面々の
スモモお姉ちゃんとほんまるは夏の風情に浸るも、モモ之介は携帯ゲームに打ち興じ、
はなまるは情緒よりも食欲が先に立ち西瓜に喰らい付き居り候。(2006/8/9)