5月も下旬、じっとしていても汗ばむ梅雨入り前のこの季節になれば、
近所の池や沼や小川や田圃から、
耳を澄まさなくたって否が応でも聞こえてくるのは蛙達の合唱隊の高らかな歌声。
大きく口を開ける者や、大きく胸を膨らませる者、
浮き草に纏まって声を揃える者達、中には飛び込み直前に声を合わせる者もいます。
中に一杯遣り乍の者も居るかと思えば誰あろう河童仙人まで好い調子、
向こうに掛けられた太鼓橋の上ではオペラ歌手張りの仕草でウパンダが歌い上げています。
うさ犬お兄ちゃんのほんまるを指揮に迎えた件の一団はこことばかりに声を張り上げるのでした。(2006/5/22)